- 大きな空間のなかに、もうひとつ、住まいを建てる。こんなスケールの大きなリフォームも、かのうです。
息子さんの結婚祝いに社屋兼倉庫の一角をリフォーム。
職住隣接の幸せです。
550坪もある3階建ての大きな社屋兼倉庫。その中にSさんが経営する会社の事務所と、Sさん、息子さんの住居があります。
2009年5月、息子さんが結婚。それを機にSさんが倉庫の一角をリフォームし、息子夫婦にプレゼントした約40坪、2LDKの住まいです。空間のなかにもう一つ、空間を創るというユニークなリフォーム例となりました。
「妻の両親からも家を建ててほしいという話があり、僕の両親も近くに住んでほしいという願いがあった。どちらの願いも叶えられて僕らも幸せだし、僕にとっては職住隣接ですごく便利」と、息子さんは父からの大きな贈り物を素直に喜びます。親世帯は3階、息子世帯は1階。それぞれ2階の会社に通勤するという格好。息子さんはインターネットビジネス部門を任されている青年実業家です。
倉庫の利点を生かした天井高約4mの開放的なLDK。
新居づくりは、倉庫の外壁をリフォームすることから始まりました。全体のレイアウトは贈り主であるSさんが担当。息子さん夫婦からはリビングの天井を高くしたいということ、壁や床の色は奥様が選んだのだそう。白を基調にしたスタイリッシュな空間です。27帖もあるLDKを中心に奥様の部屋と主寝室。LDKは大きな窓と約4mもある高い天井高が印象的です。
「このワイドな空間は、ベースが倉庫という利点を生かして実現できたもの。やっぱり開放的な空間って気持ちがいいですよね。仕事から帰って来てもほとんど、ここで過ごしています」と息子さん。照明も家具も一つ一つがとってもスタイリッシュ。Sさんも誉める息子さんのセンスのよさです。
「最初は違う場所に建ててあげようかとも思ったけれど、リフォームしてよかった。嫁もおいしいスープを持って来てくれるし、本当にスープが冷めぬ距離です(笑)」とSさん。新生活に踏み出した息子夫婦にエールを送る二世帯同居のS邸です。
リビング
外付けの玄関からLDKに入ったところ。左手に見えるのはキッチンカウンターで仕切った対面キッチン。壁も腰板も、家具も白で統一。色は奥様が選びました。
リフォーム前は、会社の倉庫でした。
倉庫をリフォームしたからこその、この天井高。圧迫感がなくて、気持ちのよい空間です。照明器具も家具も息子さんのセンス。低い家具を選ぶことでさらに天井が高く感じられます。
大きな倉庫の一角が新居。開口部の大きなLDKの窓から、薄暗くなりがちな空間にたくさん光を採り込んでいます。外からもLDKに入れるように玄関を2カ所に設けています。